十六夜!

一文字タイトルに飽きたマイルーム代表です。

 

中秋の名月見ましたか?

 

今日の古典は(ネタがないと古典(>_<))

『枕草子』(三巻本以外にはない)です。

 

職におはしますころ、(中宮様が職の御曹司にいらっしゃるころ)

 

八月十よ日の月明き夜、*右近の内侍に

 

琵琶を弾かせて、端近くおはします。

 

これもかれも(誰かれと)もの言ひ、笑ひなどするに、

 

(私、清少納言は)廂の柱に寄りかかりて、

 

ものも言はでさぶらへば(無言でお仕えしていると)

 

「など(どうして)、かう音もせぬ(何も言わないの?)。もの言へ。

 

さうざうしきに(さびしいのに)」と(中宮様が)仰せらるれば、

 

「ただ*秋の月の心を見侍るなり。」と申せば、

 

「さも言ひつべし。(そう言った感じねえ)」と仰せらる。

 

*右近の内侍・・・犬に詳しい?女房。翁丸の話に出てる。

*秋の月・・・白楽天の琵琶行。

(池田亀鑑著『全講枕草子』参照)

 

「琵琶行」には左遷させられた白楽天が

月の夜に客を送って、船中に琵琶を弾く女性を発見したもの。

琵琶を弾いてる犬に詳しい?右近の内侍をその女性に見立てて、

清少納言は漢詩の世界に入っていたのでしょう。

何も言わない清少納言に対して、中宮様は

「何で何も言わないの?さびしいのに・・・」

と。

『枕草子』は明るく楽しい中宮様との日々が描かれていますが、

ここは少し異質な感じがします。

 

この話は長徳三年の出来事です。

中宮定子はこの年に、

天皇との復縁はしたものの、

公家たちからは「天下甘心せず」と

言われ、味方もすくなく、

寂しかったのでしょう。

 

奥行きのある話ですね。

詳しく知りた方は

マイルームで学習しましょう!

*高校生限定です!